湿布の陥穽

経皮吸収とは、外部からの侵入を防ぐ役割を担う皮膚の組織が剥がれ落ち、そこから有害物質が体内に侵入してしまうことを指します。皮膚の表皮である角質と皮脂膜は、例えば薬用石鹸、液体石鹸等で洗浄されると、一部が剥がれ落ちてしまい、角質細胞の間に隙間が生まれます。この隙間を通じて、様々な有害物質が侵入してしまうのです。表皮の下には真皮や皮下組織が位置しているのですが、ここに毛細血管、リンパ管が張り巡らされています。有害物質はこの毛細血管やリンパ管に吸収されてしまい、全身に送り届けられてしまいます。

 我々は日常生活の中で、身体を何度も洗浄します。それも洗浄力のある洗剤や石鹸を使って行います。誰しも角質や皮脂膜が剥がれ落ちており、経皮吸収の危険性から逃れることはできません。なるべく有害物質を皮膚に近づけないことが大切ですが、あろうことか、わざわざ意図して付着させることがあります。それが湿布です。

湿布も薬剤であることに変わりはありません。湿布には多くの薬剤が塗られており、その中のインドメタシン等が炎症や痛みを和らげてくれます。因みにインドメタシンには鎮痛、解熱、抗炎症作用等の効用があり、経口摂取する解熱鎮痛剤と大差ありません。つまりインドメタシンについても、同様の副作用を心配しなければなりません。実際、湿布を使用することで、消化器、呼吸器、筋肉に副作用が生じることもあります。この副作用で最終的に胃潰瘍に罹ったり、筋肉が痩せたり、喘息が悪化したりすることは、十分考えられるのです。そして湿布の一番怖いところは、こうした副作用を伴う薬剤が塗られているにも関わらず、頻用してしまうことにあります。

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